A型エンジニア:言葉の定義にセンシティブであれ

サインインでもログインでもどっちでもいいじゃないかと思っている方も少なくないでしょう。けれども、言葉の定義はとても重要です。”RAD”を「すばやい開発」と誤解して失敗したり、”ERP”が「出来合いの統合パッケージ」と誤解して失敗するケースは、いっこうに後を絶ちません。イメージで言葉を表面的に解釈すると、プロジェクトの成否すら左右する場合があります。

あるいは、用語の不統一が問題を起こす場合もあります。「パスワード」「暗証キー」「開封コード」「ライセンス番号」「解凍鍵」… もっと表現あると思いますが、これをごちゃまぜにしている例を見たことがあります。アプリを起動すると「解除キー」を求められ、マニュアルには「ユーザー登録番号」と説明されているのがそれにあたり、ベンダーから送付されてきたメールには、「お客様のライセンスコード」として記されていました。

「食べれる」と言おうが「食べられる」と言おうが、通じるならば問題ではないと思います。けれども、「アプリケーション開発」と「システム構築」と「コーディング」と「プログラミング」と「インテグレーション」と「ソリューション」の違いなどがあいまいだと、提案、契約、計画、管理…多方面で問題を引き起こす可能性があるでしょう。

技術者はすべからく、言葉の定義や使い分けに敏感であって欲しいと思います。


オブジェクト ⇔ クラス ⇔ ライブラリ
アーキテクチャ ⇔ 構成
オペランド ⇔ 引数 ⇔ オプション
コンポーネント ⇔ エレメント ⇔ アイテム
プロシージャ ⇔ タスク ⇔ モジュール ⇔ ジョブ ⇔ プロセス
パネル ⇔ スクリーン ⇔ ダイヤログ ⇔ ウィンドウ ⇔ 画面
コード ⇔ プログラム ⇔ リスト ⇔ ソース
データ ⇔ 情報
モデル ⇔ 設計
パッケージ ⇔ ソリューション ⇔ ERP
ホスト ⇔ メインフレーム ⇔ 汎用機
PC ⇔ PCサーバ ⇔ サーバ ⇔ ワークステーション
SE ⇔ プログラマ
デザイナ ⇔ アーキテクト ⇔ アナリスト
ITコンサルタント ⇔ SE ⇔ ITコーディネータ
ハッカー ⇔ クラッカー ⇔ ウイザード
アドミニストレーター ⇔ ウイザード ⇔ 管理者 ⇔ スーパーユーザー
マネジャー ⇔ リーダ ⇔ 責任者
ベンダ ⇔ プロバイダ ⇔ サプライヤー
ユーザ ⇔ カスタマー ⇔ クライアント ⇔ 客 ⇔ 顧客 ⇔ コンシューマ
IT戦略 ⇔ システム戦略 ⇔ 情報化戦略
戦略 ⇔ 戦術
目標 ⇔ ‘ねらい’ ⇔ 目的 ⇔ ゴール
課題 ⇔ 問題
ニーズ ⇔ 要件 ⇔ 仕様 ⇔ 要求
手法 ⇔ 技法 ⇔ 方法論
管理 ⇔ 監理
概要設計 ⇔ 概念設計 ⇔ 外部設計 ⇔ 基本設計
導入 ⇔ 実装 ⇔ 開発 ⇔ インテグレーション
保守 ⇔ メンテナンス ⇔ 維持管理
修正 ⇔ デバック ⇔ パッチ
工程 ⇔ 日程 ⇔ プロセス ⇔ フェーズ ⇔ ステップ ⇔ ステージ ⇔ 段階
開発計画 ⇔ システム化計画
運用 ⇔ 運行
 列挙しただけで力尽きた…。

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